水や家に関する暮らし情報を発信するサイトのメインビジュアル

豊かな水を守るエコな暮らし - 自然に優しい資源活用術をご紹介

地球の水は循環を繰り返しながら雨や地下水、海水などさまざまな形で私たちの生活に関わっています。水資源は限られており、環境保全やSDGsの取り組みを通じて水の大切さを理解し、無駄遣いや汚染を防ぐことが重要です。地域や家庭でできる節水やエコ活動も、持続可能な未来に貢献します。

水はどこからきてどこへゆくのか

水が循環する流れとは

 

地球上にある水の総量は約14億立方キロメートルで、そのうち淡水は約2.5%程度です。
人間が生活水として使える水に限定すれば、地球上に存在する水の0.01%程度しかありません。
水の総量は太古の昔から変わっておらず、数十億年も前から循環を繰り返しています。
飲み水や入浴・洗濯などで使う生活用水はどこから来ているのか解説します。

 

 

水の多くは雨水由来

地球上には海や川など水がたくさんあり、雨が降ることで全ての大地に潤いを与えています。
地上にある水は太陽の光で蒸発し、それが水蒸気になって雲へと変わり、雨や雪になって地上に戻ってくる流れです。
雲と雨水になる過程で多くの不純物が取り除かれ、海水が由来の水でも雨水になる頃には塩分がほとんどなくなっています。

 

雨水の多くは川などを経てダムや湖などへ流れていき、そこから浄水処理がされて水道水になる仕組みです。
水道水以外にも湧き水や地下水、海水など様々な種類の水がありますが、ほとんどの水が雨水で流れてきた水が資源の源になっています。

 

 

下水の流れ

下水処理と環境汚染について

 

私たちが生活で使う水道設備には必ず排水口があり、使った水は下水として流れていきます。
下水管を通って下水処理施設へと流れていき、そこから複数の工程を経て綺麗な水に戻してから川や海などへ排出されます。
ごみや石、砂などをしずませて取り除き、微生物を使って細菌などを減らす処理もするなど下水処理は非常に手間が多いです。
最終的に消毒して綺麗になった処理水が川や海に流れていき、そこから雲・雨水などになって再び私たちが使う水(上水)へと戻ります。

 

そのまま下水を海や川に流しても雨水に変わる工程で綺麗な水が生まれるのですが、排水を流す海や川が汚れると環境汚染になってしまいます。
下水処理は再び綺麗な水として循環させる目的よりも、排水を流す海や川を守る目的が大きいです。

 

水は限りがある

生活水は有限である

 

地球上には膨大な水がありますが、人間が生活水として使える水は全体の0.01%くらいしかありません。
日本は水道設備が充実していて、ごくたまにしか水不足にならないです。
それでも水が無限にあると思って無駄使いしてしまうと、使える水がなくなって生活に悪影響を及ぼすリスクがあります。

 

昨今は海水を浄化して飲み水にする装置などが進化を遂げていて、生活水が完全に尽きてしまうことはありません。
しかし、水を上水に処理するにはコストと手間がかかり、水道管を通じた供給でないと水が行き渡るために多額の費用がかかってしまいます。

 

現在ある水道設備での供給以外の方法に依存した場合、効率の悪化によって環境にも悪影響が出ます。
無駄使いのほか、汚染によって生活で使える水が減ってしまうこともあるので、ひとりひとりが水を大事にすることが必要です。

 

 

SDGsの取り組み

SDGsで掲げている目標と私達にできること

 

SDGs(持続可能な開発目標)では「安全な水とトイレを世界中に」という目標が設定されています。
8つの分類に細分化されていて、その多くは発展途上国を対象にしたものです。
世界には飲み水すら確保できない国や地域が多数あります。人間が生きていく上で綺麗な水を確保するのは非常に大切なことです。
上水と下水それぞれのインフラを充実させ、屋外での排泄による環境汚染や性犯罪などを少なくする取り組みや、未処理の排水による環境汚染をなくす取り組みなどがあります。

日本国内における取り組みでは、2030年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼などの水に関連する生態系の保護・回復を行うこと。(目標6.6)
2030年までに、集水、海水から真水を作る技術や、水の効率的な利用、排水の処理、リサイクル・再利用技術など、水やトイレに関する活動への国際協力を増やし、開発途上国がそれらに対応できる力を高める。(目標6.α)
などが挙げられます。

水に関連した環境保全は世界共通の課題であり、ひとりひとりが水との向き合い方を改めて大切に扱うことが大切です。

 

 

自分たちが今日からできること

大切な水を守るためにできることは、水を大切に扱うこととゴミに対する意識を高めることです。
今後は水道料金の値上げが予想されているため、水の無駄使いを減らせば経済的なメリットを得られます。

 

綺麗な水を守るためには川や海などの環境汚染を減らす必要があります。
直接川や海にゴミが流れるリスクを減らすためにも、ゴミのポイ捨てはせずゴミを拾うクリーン活動に参加することも水質保護に繋がる取り組みです。
ゴミの分別やゴミを出す量を減らす取り組みも実践するようにしてください。

また、地球温暖化によって北極や南極の氷が溶けて海の水温が上がることで異常気象に繋がり、豪雨や台風は泥水が大量発生するなど環境汚染にも繋がります。
エアコンの設定温度を変えたり自動車のエコ運転を心がけたりするなど、地球温暖化を抑制する取り組みも積極的に行いましょう。

 

 

設備投資

 

水道代や電気代、ガス代など全ての光熱費が値上がりしています。
全国の水道管が老朽化している問題などもあり、今後も光熱費は上がり続けていく可能性が高いです。
電気やガスなどのエネルギー使用量を抑えることは、光熱費の節約と環境保全になります。
無駄使いを控えることも大切ですが、長期的な目線でエコに繋がる設備を導入する方法もおすすめです。

 

太陽光発電の導入やエコキュートの給湯器に交換、冷暖房効率を高めるために内窓を設置するなど、光熱費を節約するための設備投資は全ての水と環境の保全に繋がります。
環境性能が良い車に乗り換えるのも効果的です。
補助金でお得にリフォームできる設備もあるので、最新エコ設備の種類や補助金を含めた実質負担額などを知ることから始めてみてください。

 

 

田舎暮らしと水

田舎での生活と水の関係性

 

地域によっては地下水を水源にした水道水を使うなど、日頃から良質な水を使える環境もあります。
田舎への移駐では農業の仕事が人気ですが、農作物を育てるには水と上手に向き合うことが大切です。
人口密度が少ない地域は水道設備を維持するコストが高く、都会よりも水道代が高いケースが多いです。
田舎暮らしをするのであれば、水道設備などの環境に都市部との違いがあることを覚えておきましょう。

給湯は都市ガスではなくプロパンガスを使うケースが多く、光熱費は都会よりも高額になりやすいです。
一方で家賃が安くて地方移住したい方に向けて補助金や助成金でサポートしている自治体があります。
田舎暮らしをしたい方は、その地域の特性を理解して行政の支援制度などを上手に活用することが大切です。